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子どもの絵が動く作品展を、幼稚園に無料で作りたい

2026.09.14 調べた事例他所の実例(うちは未着手・募集中)

「幼稚園児にウケるアプリって、AIで作ってる人いるのかな」と思って調べました。紙の絵が壁で泳ぐやつは帯広まで来てたけど中標津には来てない、480円で絵が惑星の上を歩くアプリを元ソニーの人が一人で作ってる、そしてAIが一番に薦めた実例は存在しなかった。最後に、園から頼まれたら無料で作ります、の話を書きます。

スマホのカメラ生成AIプロジェクターQRコード

この記録のサマリ

困っていたこと
園の作品展は数日で片付き、持ち帰った絵は冷蔵庫に貼られたあと段ボールに入る
つくったもの
紙の絵をスキャンして大画面で泳がせる仕組みや、描いた絵が惑星の上を歩くアプリは、もう世の中にある。ただし「園でクラス全員ぶんが並ぶ」と「家で自分の子の絵だけ動く」の両方を持ったものは見つからなかった
使った道具
スマホのカメラ / 生成AI / プロジェクター / QRコード
ハマったところ
AIが一番に薦めてきた実例が、調べたら存在しなかった。8本聞いて1本が架空。一番良かったやつが
流用できるところ
園と家をつなぐ土管はもう商品としてある。作るのは「配った絵が動く」「クラス全員が同じ壁に並ぶ」の部分だけ。道東の園1つ、無料で一緒に作りたい
教室の壁にクラス全員の絵が浮かび、スマホには自分の子の絵だけが出ている画面の下書き
僕が作りたい画面の下書きです。左が園の壁(クラス全員ぶん)、右が家のスマホ(自分の子だけ)。子どもの絵は僕が線で描いたダミーで、実在の園・園児ではありません。
園
先生が撮る

作品展の絵と工作を、スマホで1枚ずつ。ログインなし。10秒

壁
クラス全員が並ぶ

切り抜かれた絵が、教室の壁で一緒に動く。隣の子の恐竜と並ぶからウケる

家
自分の子だけ

お便りのQRを読むと、うちの子の絵だけが動く。おじいちゃんに送れる

後
貯まる

年少から年長まで、その子の絵が年齢の札つきで残る。園を出ても持っていける

作りたい形。園で撮る、壁に並ぶ、家で見る、貯まる。この4つがつながってるものは、調べた範囲では見つからなかったです。

こんにちは。
中標津でコワーキングスペースmilkをやってる久保です。
AIで現場の困りごとをなんとかする、みたいな仕事をしています。

今日は牛の話じゃなくて、子どもの話です。

【久保:ここに現場の光景を1つ。園の作品展で見た絵、持ち帰った絵がいまどこにあるか、園の先生から聞いた展示準備の話。どれか1つ。無ければ「園から持って帰ってきた絵、いまどこにあります?」の問いかけだけで始める】

園の作品展って、だいたい数日で片付くじゃないですか。
持ち帰った絵は冷蔵庫に貼られて、次の絵が来たら段ボールに入る。
で、あれを描いたときの「見て見て」の顔は、写真にも残ってない。

そこで、ふと思ったんですよね。
幼稚園児にウケるアプリって、AIで作ってる人いるのかな。
絵とか工作を立体にして、並べて、展示できるやつ。

調べました。
先に結論を言うと、いいものは実在してました。
ただ、一番いいと思ったやつが、無かったです。

一番良さそうだったやつが、存在しなかった

AI(Grok)に聞いたら、8本くらい実例を出してくれました。
その中で、これだ、と思ったのが「LiveArt」。

先生が絵を撮ると、10秒でプロジェクターに飛んで、クラス全員の絵が同じ空を飛ぶ。
子どものアカウント不要。ブラウザだけで動く。家からもコードで自分の生き物を飛ばせる。1教室無料。
AIの回答画面。LiveArtがクラス作品展として最強、と書かれている
実際の回答画面。「LiveArt(クラス作品展として最強)」と、出典まで付いてました。

完璧じゃないですか。
園で撮るだけ、当日はみんなの絵が並ぶ、家でも見られる。
僕が作りたいものそのものでした。

で、裏を取りに行ったら、、、無かったです。

英語と日本語で20回以上検索して、AIが出典に挙げたサイトも見に行って。
出てきたのは同じ名前の別物ばかり。美術品の売買サイト、マレーシアの絵画教室、ネット通販の商品デザインの道具。
「クラス全員の絵が同じ空を飛ぶ」に一致するものは、どこにも無かった。

AIが、それっぽい理想を、実在するもののように書いた可能性が高いです。 残りの7本は全部ちゃんとありました。8本聞いて、1本が架空。一番良かったやつが。 AIの発信をずっとしてる僕が言うのも変ですけど、欲しい答えが返ってきたときほど、疑ったほうがいいです。

なので、ここから先は実在を確認できたものだけ書きます。

実在してた1本目。480円で、絵が惑星の上を歩き出す

「トイフォーミング」というアプリです。

トイフォーミング公式サイトのトップ。小さな惑星の上に恐竜や人や木が立体で並んでいる
公式サイト(toyforming.com)より。惑星の上に、描いたものが立体になって並びます。

直径60センチの小さな惑星に、指で絵を描く。
するとAIが「これは雲」「これは人」「これは恐竜」と判定して、立体になって歩き出す。
雲を描くと雨が降って、海ができる。人を描くとお腹がすいて、食べ物を欲しがる。

作ったのは佐々木一知さんという方で、ソニーで『ワンダと巨像』や『ASTRO BOT』のキャラクターの動きを作ってた人です。
2021年に辞めて、一人で作り始めた。
2023年2月に出て、値段は480円の買い切り。
Google Playには「教師承認済み」のバッジが付いてて、対象は3歳以上。設定でひらがな表示にもなります。

これ、好きです。
何が好きかっていうと、子どもの線をきれいに描き直さないんですよ。
100種類ちょっとの引き出しのどれかに入れるだけ。
だから紫と緑の牛を描いたら「ナス」になった、ってレビューがありました(色の比重が大きいらしい、というのはユーザーの分析で、本人は「たまに気まぐれ」としか書いてません)。

親のレビューを読むと、その「意図と違う判定」がむしろ面白がられてる。
ここが、幼稚園児にウケる条件だと思うんですよね。
きれいになるより、自分の線が残るほうが嬉しい。

数字は正直、小さいです。

値段480円(買い切り)
Google Playのインストール数1,000以上
レビュー30件ちょっとで4.6

できてないことも書いてあります。
描いたあとにフリーズして絵が消える不具合が報告されていて、「一生懸命描いたのに残念」というレビューに、開発者が「オートセーブをオンにしてください」と返してる。
それから、クラス全員の絵を1つの惑星に並べる機能は、公式には書いてありません。 あくまで1人1台の家庭用です。

2本目。紙の魚が壁で泳ぐやつ、帯広までは来てた

たぶん日本で一番有名な「描いたら動く」は、チームラボの「お絵かき水族館」です。
紙に魚を描いて、スキャナーに通すと、目の前の大きなスクリーンで自分の魚が泳ぎ出す。
みんなの魚と一緒に泳いで、触ると逃げる。

チームラボ公式サイトのお絵かき水族館のページ。子どもたちが机で絵を描き、壁一面に魚が泳いでいる
チームラボ公式サイト(teamlab.art)の作品ページより。2013年からある作品です。

北海道にも来てます。
2015年に千歳のアウトレット、2019年に道立帯広美術館、2022年に美唄市。
そしてこの夏も帯広でした。 7月11日から9月6日まで、十勝毎日新聞社の主催で道立帯広美術館。お絵かき水族館も入ってた。
先週終わったばっかりです。

北海道立帯広美術館のサイト。チームラボ 学ぶ!未来の遊園地 帯広、会期2026年7月11日から9月6日
道立帯広美術館のサイトより。会期2026年7月11日〜9月6日、主催は十勝毎日新聞社。

でも、釧路・根室・中標津・別海で開催した記録は、僕が調べた範囲では見つからなかったです。
帯広が一番東。2回来てるのに、そこから先に来てない。

お金の話。
この夏の帯広は大人2,000円、3歳以上の子ども1,200円(前売はそれぞれ200円引き)。
呼ぶときのレンタル料は非公表です。
ただ美唄市がやったときは、市の主催で入場500円、中学生以下と市民は無料でした。
公共が主催すると、子どもはタダで見られる。

似た仕組みをイベント向けにレンタルしてる会社もあります。
日販テクシードの「おえかきパラダイス」。ファミリーイベントで1,000件以上の導入と会社が公表してます。

おえかきパラダイス公式サイト。大画面の水族館に、子どもが描いた魚が泳いでいる
日販テクシードの公式サイト(eventsolution.techceed-inc.com)より。「描いた絵が動く」の中身は、専用の紙をスキャンして型に貼る仕組みです。

料金は要問い合わせで、レンタルに入ってるのはパソコンとスキャナーとコードだけ。プロジェクターと机は自分で用意。

これで面白かったのが、AIを使ってないことです。
あらかじめ用意した魚や恐竜の型に、スキャンした絵を貼り付けて動かしてる。
だから専用の用紙じゃないと動かない。
何を描いても魚の動きになる。

「動く」の正体って、実はこれで足りるんですよね。
紙の絵を切り抜いて、決まった動きに乗せる。
ここはAI無しで作れる部分です。

家で「うちの子の絵が動く」は、もう相場ができてた

家庭用のアプリも4本、当たりました。

アプリ出た時期値段公表されてる数字弱いところ
Drawings Alive AI(米)2024年8月月9.99ドル〜。無料お試しなし「2万家族」(自社発表)。レビュー45件課金するまで1枚もプレビューできない、という不満が並ぶ
Draw to Life2025年9月登録で5クレジット無料。月9.99ドルで40クレジットレビュー3件3〜8歳向けで音声案内、広告なし。ただし出たばかり
KidsAI不明登録で10クレジット無料。月3.99ドル〜非公表日本語サイトあり。実績の数字がゼロ
Little Museum(日本・個人開発)2025年12月無料・課金なし評価がまだ付いてないiPhoneのOSが26.1以降のみ。日本語だけ

Drawings Aliveの開発者が「AIの費用が高いのでサブスク必須」と書いてて、これはこれで正直だと思いました。
絵をAIで3D風や粘土風に描き直す、って毎回お金がかかるんですよ。
だから月1,500円くらいが相場になってきてる。

でもこの4本、さっきのトイフォーミングと方向が逆なんです。
子どもの線を「描き直す」派。3D映画風にきれいになる。
幼稚園児本人がどっちを喜ぶかは、まだ誰も測ってない(僕の勘は「そのまま」派です)。

App StoreのLittle Museumのページ。3D空間の美術館に子どもの絵が額に入って並んでいる
App Storeのページより。「3D空間に広がる わが子だけの個展会場」。無料で、課金なし。

Little Museumだけ毛色が違って、日本の個人の方が無料で作ってます。
スキャンした絵が3Dの美術館の廊下に、「4さい3かげつ」みたいな年齢の札つきで並んで、歩いて見て回れる。
「1年前の今日」に描いた絵が通知で届く。
これ、なるほどな〜と。
持ち帰った絵の行き先を作った人がいる。

園と家をつなぐ土管は、もうあった

もうひとつ、調べて分かったこと。
園が保護者に写真を配る仕組みは、もう商品として完成してます。

「おうちえん」というアプリだと、園が月額8,000円、プラス園児1人あたり月300円。保護者側は無料。
50人の園なら月23,000円くらい。
写真にコメントを付けて配る、お便り、アルバム、卒園アルバムの自動生成まで付いてる。

それから、保育園やこども園がタブレットやシステムを入れるとき、国が4分の3を持つ補助金があります。
「保育所等におけるICT化推進等事業」。1施設最大130万円。
実施主体は市町村なので、中標津町や別海町の窓口に聞く形になります。
幼稚園は文部科学省の管轄なので、この枠に入るかは別に確認が要る。ここは分からないので、分からないと書いておきます。

道東の園がどのアプリを使ってるかは、僕の調べ方では出てきませんでした。
【久保:この辺の園がおうちえん/コドモン/紙のお便りのどれか、知ってたら1行】

で、幼稚園で作るならこう組む

ここまで読んで、たぶん分かったと思うんですけど、、、
部品は全部あるんですよ。

無いのは、これが1本につながってるもの。
最初にAIが「ある」と言った、あの架空のやつの形です。

僕が組むなら、こうします。

先生の仕事は、撮るだけにする

作品展の前日、先生が絵と工作をスマホで1枚ずつ撮る。
子どもにログインさせない。名前を打たせない。
撮ったら、切り抜きと「これは何の絵か」の判定だけAIにやらせて、あとは決まった動きに乗せる。
判定は外れていい。外れたほうが子どもは笑う。トイフォーミングの「ナス」がそれです。

当日は、クラス全員が同じ壁に出る

ここが一番大事だと思ってて。
自分の絵だけ動いても、弱いんですよ。
隣の子の恐竜と、自分のナスが、同じ壁で並んで動くからウケる。
お絵かき水族館が10年以上ずっと巡回してるのは、たぶんこれです。

必要なのは、園にあるテレビかプロジェクター1台。
おえかきパラダイスの機材の中身が「パソコンとスキャナーだけ」だったのは、そういうことです。

家では、自分の子だけが主役

お便りにQRコードを1つ載せる。
読むと、うちの子の絵だけが動いてる。
おじいちゃんに送れる。
年少・年中・年長と貯まって、卒園したら全部持って出られる。

先に言っときます。絵も写真も、その子と園のものです。
うちが預かって囲い込むことはしないし、やめるときは全部持って出てもらいます。

やらないこと

3D化は、最初はやりません。
絵をAIで立体に描き直すと、毎回お金がかかるし、子どもの線が消える。
「切り抜いて、漂わせる」で足りると思ってます。
足りなかったら、そのとき考えます。

僕なら、最初にここを確かめます

作る前に、園に3つ聞きます。

  1. 作品展の絵、いま何日で片付けてますか。持ち帰った絵は、家でどうなってると思いますか
  2. 保護者に写真を配るとき、顔と名前のルールはどうなってますか
  3. 教室に、テレビかプロジェクターはありますか

3つ目が無ければ、そこから。
2つ目が決まってなければ、作る前にそこを決める。
1つ目は、この記事を読んでる保護者の方にも聞きたいです。

道東の園、1つだけ、無料で作らせてください

ここまで書いて、気づいたんですけど。
お絵かき水族館は帯広まで来てて、中標津には来てない。
道東の園が自前でやった記録も、見つからなかった。

誰もやってないなら、僕がやりたい。

なので、中標津・別海・根室・釧路のあたりの幼稚園・保育園・こども園で、「うちの作品展でやってみたい」という園があったら、最初の1園は無料で作ります。
条件は2つだけ。一緒に試してくれること。うまくいかなかったところも、この場所に書かせてもらうこと。
先生でも、保護者の方でも、園長先生でもいいです。

【久保:無料の範囲をここで1行で切る。例=「作品展1回ぶん。機材は園にあるものを使う」。番頭の案は道東1園・最初の1回・記事化が条件】

それと、園から持って帰ってきた絵、いまどこにあります?
冷蔵庫か、段ボールか、もう捨てたか。
それを教えてもらえるだけで、作るものが変わります。

毎週水曜の19時、中標津のmilkで「ともてっく部」っていう部活をやってます。
こういうのを、僕の画面をそのまま見せながら動かしてます。
うちでもできる?と思ったら、のぞきに来てください。見るだけでOK、パソコンもいりません。

(僕の理解で書いてるので、間違ってたりもっといいやり方あれば教えてください。とくに「LiveArt、実はあるよ」という方、ぜひ)

では、また。

出典

金額と仕様は、どれも各社・各人が公表してるものです。しるべが測った数字じゃありません。

やってみたい、と思ったら相談ください

よその実例を、道東の条件に置き換えて考えるのが僕の仕事です。「うちの場合はどうなる?」の一言から始まります。相談は無料、その場で叩き台を出すこともあります。